私もプロ
なんと! 突然
お年寄りが目の前で 歩行器ごと倒れた
信号待ちで車を停めようとした すぐ横の歩道
あたりを見た わたし以外 誰もいない
ここは静かな住宅街の T字路の交差点
バリアフリー工事の打ち合わせに行く 途中の道
どうする自分 見て見ぬふりも出来るぞ
どうする自分 一生であるかないかの 人命救助のチャンス
そうだ とりあえず車を停めよう
道路わきに車を停め とりあえず駆け寄る
定番の「大丈夫ですか」
うずくまり返事が無い
どうする自分 人工呼吸が出来るのか
どうする自分 医学知識は無いぞ
どうする自分 打合せに遅れるぞ
なんと そこに ヘルパーステーションと書いた車
声をかけようと思い立ちあがる と同時に車が停車
「どうしました」と彼女
うずくまり 動かないお年寄り
目を合わす わたしと彼女
「でんわを 救急車を」で意見が一致
彼女が携帯で消防に通報
なんと そこに真っ赤な消防車
防火服を身にまとった消防士付き
状況を瞬時に判断する消防士
ガチャガチャと音を立て駆け寄る消防服の男
電話の相手が「はいこちら消防です どうしました」と叫ぶ
駆け寄る消防士に 「消防が 救急車が」と うろたえながら説明
ガチャガチャの 男と電話をかわり 一安心
わたしも介護にかかわる人
ヘルパーは介護のプロ
消防も もちろん プロ
これぞ 偶然が生んだプロによる連係プレー
ほっとして 周りを見渡すと
報恩寺と書いた寺 住職がこちらを見ていた
もちろん あなたはまだ早い
さ バリアフリ工事の 打ち合せ 打ち合せ
記事 / みつじ