【Study】家を建てることによる節税効果
家を建てると、
年末時点の借入残高の1%を上限に、
10年間納めたを所得税を還付してくれます。
(現在は13年に延長されています)
かつ、所得税だけで控除しきれなかった分は、
住民税から控除してくれます。
この制度のことを
「住宅ローン控除」と呼ぶのですが、
この制度は非常に大きな節税効果があるので、
今回は、その概要について
簡単にお伝えさせていただくと同時に、
その効果について、
数字を当てはめて
考えていきたいと思います。
まず、住宅ローン控除を利用するためには、
10年以上住宅ローンを組まないといけません。
そして、基本的には金融機関にて
住宅ローンを借りなければいけません。
(親からの借り入れは❌)
(会社からの借り入れは金利が0.2%以上必要)
また、この制度は、
別荘や貸家などには適用されず、
自宅であることが必須条件となっており、
かつ、床面積が50㎡(約15坪)以上で、
店舗併用住宅にする場合は、
住居部分の床面積が、
全体の半分以上ないといけません。
まっ、簡単に言ってしまうと、
銀行からお金を借りて家を建てる人は、
ほぼほぼみんなこの制度が適用になる
ということですね。
✔︎実際の節税効果はどんなものなのか?
では、ここからは、
実際の節税効果を数字を当てはめて
お伝えしていきたいと思います。
っと、その前に、
この制度にも上限というものがあるので、
一応、書き記しておきますね↓
上限=借入残高4000万円
→年間還付上限=40万円(4000万円×1%)
→10年間還付上限=400万円(40万円×10年)
では、年収500万円の方が、
(手取り金額だと毎月27万円で
賞与71万円ぐらいのイメージです)
銀行で35年返済で
2800万円借りたと仮定して、
考えていきたいと思います。
分かりやすく、
10年間ずっと所得金額が同じであり、
初年度の年末時点の
借入残高が2720万円で、
毎年80万円ずつ
借入残高が減っていくと仮定し、
数字を当てはめて
考えていきたいと思います。
この試算をするにあたって、
まず知っておくべきことは、
納めている所得税と住民税の額です。
年収500万円の方の場合だと、
所得税が年間で約15万円で、
住民税が年間で約26万円
といった感じですね。
所得税にせよ、住民税にせよ、
給与明細書に金額が
記載されているはずなので、
一度ご確認いただけたらと思います。
(所得税の額は、
年末か年始に会社から渡される
源泉徴収書にも記載されています)
では、いざ計算してみましょう!
1年目は、年末借入残高が
2720万円なので、
その1%である27.2万円が
控除の上限ということになります。
なので、まずは27.2万円から
納めた所得税15万円を差し引きます。
となると、控除枠として残っている金額が
12.2万円となるのですが、
続いてこれが住民税から差し引かれます。
つまり、上限いっぱいの27.2万円を
全て使い切ったというわけですね。
(住民税については、
上限が136,500円と決まっており、
これを超える金額は
控除対象にならないので、
その点も覚えておいてください)
では、2年目はどうでしょうか?
2年目の借入残高は80万円減って、
2640万円となるので、
その1%である26.4万円が控除の
上限いっぱいということですね。
なので、26.4万円から
納めた所得税15万円を差し引き、
残りの11.4万円を
住民税から差し引きます。
そして、3年目以降も
同じように計算していってみると、
27.2万円+26.4万円+25.6万円
+24.8万円+24万円+23.2万円
+22.4万円+21.6万円+20.8万円
+20万円=236万となり、
要するに、家を建てたことによって、
236万円も節税出来たということになります。
(現在は13年間控除期間があるので、
もっと節税出来ます)
もちろん、銀行からお金を借りているので
その分、利息がかかっているんで、
単純にそれだけお金が増えたという
わけでもないんですけどね。
でも、このお金を
貯蓄や投資に回すことが出来る
と考えるとかなり大きいですよね。
✔︎お金のことも勉強することが大事
今回は、住宅ローン控除について
ザックリとお伝えさせていただきましたが、
家を建てる時は、
家のことについて勉強するとともに、
お金のことについても
同じくらい熱心に
勉強していただきたいと考えています。
住宅ローン控除のことをはじめとして、
持ち続けている限り必要となる
土地や建物の固定資産税について、
住宅ローンの金利や条件について、
家の修繕費用や維持管理費用について、
生命保険と医療保険について、
教育資金や老後資金について、
そして貯蓄や投資のことについて、
などなどです。
というのも、
これからは人生100年時代と言われており、
その長い期間、
ずっと豊かに暮らし続けていくためにも、
これらをトータルで考えた上で人生設計し、
家づくりの予算を出すべきだからです。
お金のことを勉強した上で、
家を建てるようにすると、
家づくりに使える予算の厳しさに
愕然となってしまうかもしれません。
また、調べるのが楽しい
家のことに比べて、
お金のことを調べるのは、
ただただ苦痛であるかもしれません。
しかし、お金のことを
大して理解していないまま
家づくりを進めてしまうと、
確実に現実の予算を
大きく超えた状態で、
家づくりを行ってしまいます。
そして、それが将来ずっと、
あなた苦しめることに
なるかもしれません。
もちろん、これからずっと
右肩上がりで収入が
増え続けるというのなら、
そこまでお金のことに
神経質になる必要はないし、
こんな話は余計な話だと思います。
でも、今後多くの方が直面するのは、
これとは真逆の現実ではないでしょうか?
なので、そんな厳しい未来でも、
家族がずっと豊かな心で
暮らし続けられるように
しっかりとお金の勉強をしてから
家づくりをしていただければと思います。