【Study】平屋にする理由と2階建てにする理由
弊社では、家づくりの依頼を受けた時、
敷地が広さ的にも法令的にも大丈夫であるならば、
平屋にすることをまず基本として、
間取りプランを考えるようにしています。
そして、その実現が難しい場合に限って、
2階に部屋を乗せていくようにしています。
というのも、
これから先の暮らしのことを考えると、
平屋である方が、あなたにとって、
圧倒的に多くのメリットがもたらされるからです。
まず、当たり前のことですが、
平屋は2階建てよりも、
耐震面において優れています。
平屋が2階建てよりも耐震で優れている理由
その1:平屋は上からの荷重が少ないから
一般的な2階建て住宅の場合、
2階に寝室や子供部屋といった部屋が配置されるし、
スペースが余りがちな2階に、
納戸やクローゼットなどが作られることになります。
つまり、2階は部屋が細かく仕切られることになるため、
柱や壁の分量が必然的に多くなり、
1階に比べて2階の方が重くなりがちである
ということになります。
また、暮らしの中心となるリビングダイニングを、
明るく開放的にしたいという要望から、
1階には大きな窓が設置されるのが一般的ですが、
窓を多く作れば作るほど、
その分耐震の壁が少なくなってしまうことになります。
この結果、一般的な2階建て住宅は、
必然的に耐震バランスが悪くなってしまうというわけです。
その2:平屋は風の抵抗を受けにくいから
家は、地震の時だけ揺れるのではなく、
日常的に受ける風によっても揺れているのですが、
もちろん、この風の抵抗も、
平屋に比べると、2階建ての方が、
より多く受けることになります。
ましてや、先程ご説明させていただいたように、
2階部分は柱や壁も多く、
重くなりがちであることから、
より一層、風の抵抗を受けることになります。
そして、この継続的な揺れが、
徐々に、耐震金物を緩めていくことになるため、
当初計算していた耐震強度を、
保てなくなっていってしまう・・というわけです。
その3:平屋は車両の通行による振動の影響も受けにくいから
また、日常的な風の抵抗を受けるのと同じように、
車両の通行によっても家は揺れます。
幹線道路に沿った土地で家を建てる場合などは、
重量車両も通行するようになるため、なおのことですね。
そして、この揺れによってもまた、
耐震金物が緩んでしまうため、
当初計算していた耐震強度を保てなくなっていってしまう・・
というわけです。
このような理由から、
耐震面において、平屋は2階建てよりも優れている
というわけなんですよね。
まー、実際地震が起こった時も、
平屋の方が、地震から受けるダメージそのものも、
2階建てに比べて少ないのは間違いないので、
その後の暮らしの安心度合いも違うでしょうし、
地震によるダメージの補修も、
2階建てに比べて少ないのではないでしょうか?
そういった点からも、
2階建てありきで家を考えるのではなく、
「まず基本は平屋から」始めるようにしていただければと思います。