【Study】窓の大きさ
「窓は大きい方が良いわ」
「はい、かしこまりました。
ではこの南面は全て窓にしておきますね」
って打合せは大変危険です。
お客様のご要望重視型の会社ですね。
しかも聞き取っている人は技術的な事が分からない人。
つまりは素人通しの会話です。
こんなの打合せとは呼びません。
オーダーを取りに来たウエートレスと同じでしょう。
ウエートレスは料理のメニューしか分かりませんからね。
さて、窓の大きさが何を意味するのか??
この場合は「耐震性」を大きく損ねる方向に動いています。
窓が広がった事で「耐力壁」が消える事になる。
地震の時はどうするんでしょう??
「なくなった分を他で補強するから大丈夫です」
南側に耐力壁が無くなったから北面に集中して配置した。
なんて計算上はクリアできるでしょう。
でも、耐力壁のバランスを計算する「偏芯率」
の0.3以下がクリアできません。
これは阪神淡路の地震で起きた悲劇と同じことを
繰り返そうとしている。
それをアドバイスするのが我々建築士です。
「窓が大きいのも良いですが建築基準法の
偏芯率がクリアできませんので、
その範囲で広げておきますのでご了承ください」となる。
また、窓が大きくなると熱損失も大きくなることになります。
冬は大量の熱が出て行くし、
夏は大量の熱が入ってくることになる。
窓はいくら高性能でも外壁の断熱には負けます。
よって、大きな断熱の穴になる。
夏は暑い家になる事は間違えありません。
「断熱性能を大きく落とします。
2020年基準をクリアできませんのでお受けできない
お話になります」
って判断をするのが建築士です。
だから、打ち合わせは建築士とした方が賢明でしょう。
無免許は怖いです(汗)