【Study】吹抜けの注意点
「吹き抜けが良いです!!」
なんて要望を二つ返事で聞いてしまう前に考えておかないといけない事が有ります。
それは断熱性能ですね!!
吹き抜けは少し考えれば誰でもプランはできますが、出来あがってからその空間
がどうなるか??っていう事を考えておかなければいけないと思います。
低断熱の家で吹き抜けを作ると、そこは煙突のような事になってしまう。
熱を伝えるだけのものになる可能性は高いでしょう。
冬の寒い日など、1階で暖房を焚いてもその熱気は全て吹き抜けを通じて
2階に上がってしまいます。2階は快適でしょうが1階は極寒。
夏場は逆に熱気が上に上がるので涼しいかも知れません。
という事を考えて、吹き抜けを設計する場合は断熱性能を上げる事を
考えておかないといけません。
断熱性能を上げておけば煙突の様になることは無い。
快適な吹き抜けを作るには断熱性能を上げるしかありません。
最低でも平成11年基準。できたら平成25年基準をクリアした方が良いでしょう。
新省エネ基準とかの設計ではやめておいた方が良いでしょう。
吹き抜けは開放的でとてもいい雰囲気にはなります。が、
そこが快適であることが一番の事になる。それには断熱性でしょう。
そうそう、もう一つ問題もあります。それは耐震性です。
広く高い空間ができるという事は床が無い。
つまり水平剛性がなくなるという事です。
地震や台風時には吹き抜けは大きく変形します。そこは考慮するべき事ですね!!
お客様の要望で作る吹き抜けは、プロとしての配慮が必要です。
それをやらずに設けた場合は責任はプロ側にある。
「お客様がそうしたいといったから」
では済まないという事です。が、多くの場合はそれで済まされています。
残念!!