【Study】設計とは?
設計をする人は凄く多方面に物事を考えています。
ですから、お客様の変更の要望などが出た時も、
その事ばかりではなく、耐震性能や断熱性能、
そして価格面に使い勝手とか、
建築基準法などの法令などまで考えて行きます。
よって、出されたプランはそれを考えてのものです。
変更が起きたら崩れる物。
「ドアを引き戸に変更したいです」
という簡単な変更ですが、
これでプランによっては
耐震性が変わる。
引き戸の便利さか耐震性か??
また、資金的な判断か??
などで判断せての
回答がプランになっている。
耐力壁を削り引き戸へ変更と
言う事になり、価格も上がるという結果になる。
「窓を大きくして明るくしたい」
って言うのも多い要望です。
窓が大きくなれば断熱性能が落ちる。
特にリビングの窓を大きくと
言う事になれば一番使う空間の断熱性能が落ちる事になる。
また、耐力壁が少なくなり耐震性が悪くなる。
なんて考えて打ち合わせを進めています。
いつもが葛藤の繰り返しです。
いうとおりにする事は簡単ですが性能面が
落ちるって事でです。
要望を聞き入れてそれをどこかで
補充できないかも考えます。
構造的な組み換えとか
サッシの性能を上げるとかです。
が、価格も当然上がる。
全てはお金の計算です。
一般的に簡単そうな変更ほど
色々な要素が絡んで面倒な事になる。
基本的な性能に関わる場合
が多いからでしょう。
まだ未熟な設計者のプランで
あれば伸びしろ(??)が
あるかもしれませんが
熟練の技術者のそれには遊びは有りません。
「プランは煮詰めるもの」
みたいな事を量産メーカーとかに言われたら
それは嘘ですから頭の中から捨ててください。